家の防犯対策について

 空き巣には、入られやすい家と入りにくい家があるそうです。道路に面している、人目につきにくい、など土地や回りの住宅環境によるものもありますが、住宅を建てる段階から空き巣対策をして、被害を未然に防げれば、それに越したことはありませんね。空き巣の手口は、窓からの侵入がおよそ6割にのぼることがわかっています。

 クレセントと呼ばれる窓カギの周辺のガラスをドライバーなどで割って、割れたガラス穴から手を入れてカギを外し、窓を開けて侵入します。プロの空き巣になるとこの間約10秒ほどでカギを開けてしまうといいますが、ガラスが割れにくかったり、カギが開けにくかったりと、侵入するまでに時間がかかると、あきらめる空き巣が多いそうです。

 ですから、窓の防犯対策をきちんとしておけば、空き巣の被害をかなり防ぐことができるのです。窓の防犯には「防犯ガラス」があります。「防犯ガラス」とは、合わせガラスになっている2枚のガラスの間に特殊な膜が挟まれていて、割れにくい構造になっている窓ガラスです。ガラスが割れても特殊膜がなかなか破れないので、穴がなかなか開かず、時間がかかってしまうのです。

 最近では、「複層ガラス」に特殊な防犯フィルムを貼ってある商品もありますし、「防犯フィルム」に紫外線を遮る性能があるものもあります。こういったサッシを利用すれば、防犯性に加え、断熱性や遮音性にも優れた住宅づくりが可能になりますね。防犯のためには、すべての窓やカギを閉めきって出かけることが最良の防犯のひとつですが、通気や換気のために、特に浴室などの窓を開けておきたい場合もあると思います。その場合は「面格子」が有効ですが、単にビスなどで設置してあるだけですと、簡単に取り外されてしまいます。

 窓のサッシと一体型になっている格子や、ビスで取り付ける場合でも、「できるだけ長いネジを使いしっかりと固定する」「ネジの頭をつぶして接着剤などで固定する」などの対策を行い、簡単にはずせないようにしておきましょう。取り外しに時間がかかれば、空き巣はあきらめるからです。サッシや面格子など、後からの設置は工賃も余計にかかってしまいます。1階の窓は「防犯ガラス」にする、浴室や洗面所には格子をつける、など設計の段階で、検討をしましょう。

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