サッシについて

窓と言えばアルミのサッシと一枚のガラスを組み合わせたものでしたが、窓やドアといった開口部は熱がたいへん逃げやすく、それは住宅全体の約3割と占めるとも言われています。

冷暖房の効率が悪くなるばかりでなく、結露しやすいので木材の腐食やカビが発生しやすく、住宅の寿命にも関わってきます。現在では窓やサッシの開発もすすみ、最近の住宅には、窓に「断熱サッシ」が使われることが多くなってきました。

「断熱サッシ」とは、サッシの断熱性を高めるために、サッシの外側はアルミでも、室内側に断熱性の高い樹脂や木製を使用したものや、アルミ製でも内側と外側の間に絶縁部材を入れて断熱するものがあります。同じような構造を用いて、玄関用の断熱ドアもあります。また、ほとんどの「断熱サッシ」には、「複層ガラス」が使われています。「複層ガラス」とは、2枚のガラスの間に密閉された空気の層を設け、断熱性を高めたガラスのことです。

ガラスの間の空気は、アルゴンガスを入れたものや真空にしたものもあります。最近は、「複層ガラス」の内側に特殊な金属膜をコーティングして放射率を低くした「エコガラス」と呼ばれるものもあります。値段は多少高めですが、断熱性だけではなく遮熱性もあるので、住宅の事情に合わせて検討するといいでしょう。住宅をリフォームする場合は、断熱効果を上げるため「二重サッシ」にする場合もあるでしょう。サッシ(窓)の外部に、さらにサッシ(窓)を設置するものです。窓と窓の間に空気の層をつくり、空気の出入りをすくなくする事で、サッシの気密性を高めるのです。窓を二重にすることで防犯性も高まります。

これらの「断熱ガラス」や「複層ガラス」、「二重サッシ」は防音性もあるので、道路や公園に面している部屋に取り付ければ、外の音を気にならない程度に抑えてくれますし、、またピアノやオーディオを楽しむ部屋に取り付ければ、家の音が外に漏れることも少なくなります。欧米では、「複層ガラス」や「断熱ガラス」は義務化されていますが、日本ではまだそこまで制度化されていません。しかし、最近では新築住宅においては、「断熱サッシ」など気密性の高いサッシが標準で装備されていることも多くなりました。ガラスの厚みやサッシの素材などで、断熱性能に違いが出てきますので、値段と予算と合わせて検討をしましょう。

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